エンジニアコラム

神崎 信夫 神崎 信夫

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交流電源を使った「実波形シミュレーション」でトラブルシューティング

2016.12.12

交流電源を使った「実波形シミュレーション」でトラブルシューティング

現場で取得した三相交流電圧波形を、実験室で再現する

現場で機器が誤動作するというトラブルはよくあることです。その原因は電源ラインのコモンモードノイズであったり、ノーマルモードノイズであったり、または電源変動であったりしますが、初動対応として、まずは現場で電源ラインの波形を取得し、その波形を眺めながら、誤動作の原因を探ります。しかし現象が間欠的であったり、不規則であったりして、その場で原因の特定、対策ができないことが往々にしてあります。
そういった時、「現場で取得した電圧波形のデータを持ち帰り、それと同じ波形を交流電源で発生させ、機器の誤動作の再現をさせたい。」というケースがあるかと思います。
そこで、現場で取得した電源電圧波形を当社の交流電源(PCR-LEシリーズ)で再現する方法についてご紹介します。なお、ここでは三相交流についてご紹介していますが、単相、単相三線についても対応する相数が減るだけで、ほぼ同様に行うことができます。

1.PCR-LEシリーズの交流発生システム原理

PCR-LEシリーズは交流電源であると同時に、内部に任意波形発生装置を内蔵した電源ラインシミュレータです。従って商用系統電源を模擬したり、自由な電源波形を作成することができます。
内蔵の任意波形発生装置の波形発生システムは(図1)の様に64個の波形バンクを持っていて、各波形バンクには1サイクル分の波形データが保存されています。その波形データを選択し、設定した周波数で繰り返しデジタル/アナログ変換することにより交流電圧を発生しています。波形バンクはデフォルトでは波形バンク0(サイン波)を使用し、サイン波の交流電圧を発生しています。任意波形を発生させる場合は他の63個の波形バンクに任意に定義した波形(任意波形)を書き込むことができ、任意の波形バンクを指定して実行させることで、PCR-LEシリーズにいろいろな波形を発生させることができます。

図1_PCR波形発生システム_01

三相システムでは各相(U、V、W)が同じ波形発生システムを持つことになります。従って任意波形を発生させるには各相の波形バンクに波形を書き込む必要があります。ここでは現場で取得した電圧波形を波形バンクに保存し、PCR-LEシリーズ(交流電源)でその波形を出力することにより、「現場で取得した交流電圧波形」をPCR-LEシリーズで再現します。

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