エンジニアコラム

itou-kouichi 伊藤 浩一

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直流電源なるほどガッテン(1)

2017.02.20

直流電源なるほどガッテン(1)

高速バイポーラ電源PBZシリーズでバッテリの定電流・定電圧充電をする方法

機器メーカーとしては、「取扱説明書の通りにお使いください」というのが建前です。というか本筋です。しかし、汎用製品の際たるものである直流電源の実際の使われ方は、実に様々で、取扱説明書でそれを網羅することはほぼ不可能です。そこでこの「直流電源なるほどガッテン」では、取扱説明書には記述がないのだけれども、(使用上安全な範囲で)工夫次第でこういった使い方もできますよ、という「裏ワザ的な手法」や「豆知識」をご紹介して参ります。ご参考になりましたら「ガッテン」のほどを、よろしくお願いいたします(笑)。

バイポーラ電源の動作モードは択一

さて今回は、キクスイのバイポーラ電源PBZシリーズという製品についてです。バイポーラ電源とは+、-両極性を出力端子の切り換えなしに、連続的に0を通過して、どちらへも可変できる直流安定化電源です。従って、いわゆる4象限動作対応(図1)となりますので、電力を供給(ソース)するだけでなく、電子負荷のように吸収(シンク)することができます。
こういった電源の極性切り替えを必要とする代表的な電子部品としては、モーターや電磁石(ソレノイド)がありますが、充電と放電をおこなう二次電池の試験装置として利用することもできます。

ここでひとつ注意点があります。ニッカド電池やニッケル水素電池は「定電流充電」なのですが、リチウムイオン電池においては「定電流・定電圧充電」という充電をおこないます(図2)。
キクスイの直流電源のほとんどは、定電流(CC)、定電圧(CV)自動移行型制御ですので、定電流で充電して、電池電圧が規格値(直流電源の設定電圧値)に達したら、自動で定電圧に移行するといった動作が可能です。
しかしながら、バイポーラ電源PBZシリーズは、定電流(CC)、定電圧(CV)の制御切り替えは自動移行型ではなく、予め制御モードを設定する必要があります(モード択一)。そのため通常の使用法ではバッテリの定電流・定電圧充電が行えません。

そこで、やや裏技的な手法になりますが、PBZシリーズの保護機能である「V/I-LIMIT」を応用して、バッテリの定電流・定電圧充電をおこなう方法を紹介したいと思います。

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