エンジニアコラム

神崎 信夫 神崎 信夫

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交流電源での定電流制御の考え方

2017.03.27

交流電源での定電流制御の考え方

カレントトランスを用いたピーク電流検出回路の評価システム

システムの概要

CTを組み込んだ機器の回路評価を行うためのシステムとして、キクスイの交流安定化電源(PCR-LEシリーズ)と交流電子負荷装置(PCZシリーズ)の組み合わせをご提案します。

(1)評価するDUTの仕様

この評価システムで想定する被試験物は以下の通りです。

1) 50Hz/60Hzを標準仕様とするAC用CT
2) プリント基板に実装するタイプで、通常流れる実効電流(rms)を許容するパターンの幅になっていること
3) 通常電流を計測する機能と、異常時規定のピーク電流でアラームを発生する機能を持っていること

(2)システム構成

図1の様に交流安定化電源を50Hzまたは60Hzに設定し、交流電子負荷装置によりDUTに交流電流を流します。

図1 システム構成図

PCZ1000Aにはクレストファクタの設定機能があり、クレストファクタを最大の「4」にした場合、実効電流を10Aに設定すると、40Aのピーク電流を流すことができます。
このピーク電流により、DUTのピーク電流の検出、機能動作の確認を行うことができます。また、こうすることで実効電流値を変えずにピーク電流の発生ができますので、プリントパターンへのストレスといった心配もありません。

また、シーケンス作成・制御ソフトウェア(Wavy PCZ1000A)を使って、load ON/OFFや定電流(CC)の設定値をシーケンス制御すれば、最小500msでありますが、断続したピーク電流発生も可能です。
図2は、クレストファクタ「4」、そして電流を0A〜5Aで変化させたときの波形です。

立上り

 

立下り

図2 交流電子負荷による電流の立上り・立下り制御例

このように、お目当の試験装置(電源など)が単独で望む機能を有していない場合、他の機器を補助的に組み合わせることで実現できる場合が多々あります。試験システムの考案に際しては、そういった着想もお持ちいただくとよろしいかと思います。
なお、当社の「お客様サポートダイアル」では、そういったご相談も承っておりますので、ご利用ください。

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