エンジニアコラム

後藤 義則 後藤 義則

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本当は怖い専門用語・業界用語(後編)

2017.06.19

本当は怖い専門用語・業界用語(後編)

ちょっと待った!その言葉は正しく伝わりますか?

私が体験した用語・表現に関するプチトラブル(恥?)をご紹介する「本当は怖い専門用語・業界用語」の後編です。よろしくお願いいたします。

<ケース3>擬音語や擬態語

「(エネルギーを蓄えてから)ドカーンと出力します。」とか「(煙が)モクモクでした。」等の擬音語や擬態語を多用される方が、たま〜にいらっしゃいます。「ドカーン」はかなりの量のエネルギーを出力していそうですし、「モクモク」は端に煙が出ましたと言うよりは、結構な量の煙が出たと想像ができます。
擬音語や擬態語を使うことはあまり好ましいことではないと教わりましたが、特に異分野の方にとって不案内な専門用語や(職務上)実感のない表現を使うよりは、理解していただける場合があります。
擬音語は私も時々使いますが、使いどころさえ間違えなければ擬音語も有効とは思います。
ただし使う相手と場所はくれぐれもお間違えのないように。場の空気を読むのが賢明です。

<ケース4>アルファベットの略語

多いですよね、アルファベットの頭文字を並べた略語。電気業界にもたくさんあります。例えばこんな例です。

「S/N」。読みは「エスエヌ」です。前後の話を聞いていれば問題ありませんが、唐突に「エスエヌ調べておいて」と言われると、「Signal to Noise Ratio(信号雑音比)」なのか「Serial Number(シリアルナンバー)」なのか分らない場合があります。「信号雑音比は『s/n比』だろう」という、大文字・小文字の違いという突っ込みところはありますが、発音した場合は相手に正しく伝わらない可能性があります。
同じ表現で意味合いの異なる略語は本当に多く存在しており、有名どころでは、KY(「危険予知」と「空気読めない」)とか(笑)。

例えは枚挙にいとまがありませんが、こんな例も。

ESA:ECE R10の電気電子サブアセンブリ/欧州宇宙機関
PLC:電力線搬送通信/プログラマブルロジックコントローラ

菊水電子ではECE Regulation No.10規格のシステムやリップル試験装置を、ソリューション開発製品として販売しています。
ECE R10規格では、車載部品のことをESA(electrical/electronic sub-assembly)と呼んでいます。ISO規格やJASO規格では、DUT(device under test)、IEC規格ではEUT(equipment under test)と呼ばれる事が多く、EUTやDUTに比べ、ESA単体をインターネットで調べようとすると、なかなか苦労します。
シーケンス制御を行う方のPLCは「programmable logic controller」であり、通信で使う「Power Line Communication」とは異なります。
ECE R10システムやリップル試験装置の説明で、ESAやPLCと言った言葉を用いた場合、日本国内では誤解されて伝わる可能性がありそうです。

知名度のある略語は大変便利ですが、自分の知らないところで同じ略語が使われているケースがあり、油断禁物です。略語を多用する方は要注意です。なお、お問い合わせ等で「略語」のみを使われると、確認に手間取って、なかなか本題に進まず困ることがあります。ぜひその辺りをご配慮いただけると助かります。

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