エンジニアコラム

神崎 信夫 神崎 信夫

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バイポーラ電源PBZシリーズの「擬似」直列出力

2017.08.07

バイポーラ電源PBZシリーズの「擬似」直列出力

ブリッジ接続で定格の2倍の出力電圧を得る

バイポーラ電源の直列出力

今回はバイポーラ電源PBZシリーズの応用のお話です。PBZシリーズについていただくお問い合わせとして「直列接続する方法はありませんか?」というものがあります。その回答としては「申し訳ありません、ございません。」になりますが、やはり技術者としては忸怩(じくじ)たる思いがあります。

PBZシリーズは「電源」と称してはおりますが、実質はパワーアンプです。そこでアンプをパワーアップする身近な方法はないかと考えてみます。ここで音響機器に詳しい方ならピンと来るかもしれません。
オーディオステレオアンプに「BTLスイッチ」という機能が付いたものがあります。そのスイッチをONにすると左(Lch)のアンプと右(Rch)のアンプがブリッジ(BTL)接続され、1台のモノラルアンプとして動作するようになります(図1)。ちなみにBTLはBridge Tied LoadあるいはBridged Trans Lessの略です。なお、タイトル写真はBLTバーガーです(笑)。

図1_バイポーラ電源PBZシリーズ

図1 ステレオ接続とBTL接続

(図1)のBTL接続において、アンプをPBZシリーズに、スピーカーを被試験物とすれば、理屈として同様な使用が可能であると思います。
そこで、厳密には直列ではありませんが、出力電圧を倍増(増幅)する方法として、以下に設定方法および使用にあたっての注意点等をご紹介して参りたいと思います。

接続方法

本接続方法は(図2)の通りで、出力は各電源のOUT端子間を使用し、また出力を接地する場合はCOM端子の接地のみ許容します。周波数特性は定電圧(CV)については約50%(50kHz)CCについては約80%(8kHz)に悪化しますが、用途によっては高速バイポーラ電源として十分使用することが可能です。

バイポーラ電源PBZ_図2

図2

動作原理としてはBTL MASTER(以後マスター機)のPBZの出力電圧(+V)に対し逆位相の電圧(-V)をBTL SLAVE(以後スレーブ機)のPBZで出力させ、マスター機のOUT端子とスレーブ機のOUT端子間を出力電圧として使用します。するとRLにかかる出力電圧は2倍となります。

従って配線は、
(1)各機(マスター機 およびスレーブ機)のCOM端子間を接続します。
(2)各機のOUTPUT端子をRLに接続します。
(3)背面出力端子のOUT端子がGNDに接続されていないことを確認します。なお必要に応じて、背面の出力端子のCOM端子をGNDに接地することは可能です。
(4)マスター機背面のJ1コネクタのCV MONITOR出力(13,18)をスレーブ機前面パネルのEXT SIG INへ接続します。
(5)マスター機背面のTRIG OUT出力とスレーブ機背面のTRIG INを接続し、トリガ同期をします。
となります。

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