エンジニアコラム

板垣_300 板垣 喜春

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特注品仕事の面白さを考える

2017.11.20

特注品仕事のおもしろさを考える

「グレーゾーン」はお好き?

システム技術課で特注品製作を担当しております板垣と申します。
若い頃は「標準品(カタログ品)」にかかわっていましたが、いつの間にか「特注品」との付き合いの方が長くなりました。このコラムでは、その「特注品」についての四方山をお話したいと思います。
さて、みなさんは「特注品」にどのようなイメージをお持ちでしょうか?

特注品は創作料理

「標準品」は、時間と手間をかけて、設計検証(必要な試験やデータ採り)と試作を積み重ね作り込む、完成度の高いものです。ラインで繰り返し生産されても、品質がブレることなく一定の性能が保証されるものです。
一方、「特注品」は、標準品の設計技術をベースとして、特注品の製作実績で培ったノウハウとお客様の要望(仕様)をミックスして「創っていく」もので、一品料理、しかも創作料理です。

その創作料理をお客様に気に入ってもらえた時はとても嬉しいものですが、ただ難点があります。それは再現性です。考案の元になる基本設計はあるものの、所与の条件(材料、設備、予算、納期など)がいつも同じとは限らないので、実は「追加製作」というのが大変なものでもあります(大変ありがたいことではありますが)。
しかし、その創作料理が追加で注文されたときに、同じ味が出せるかが技術者としての「腕の見せ所」であり、そこが特注品仕事のおもしろさでもあると思うのです。

リピートオーダーがきた

まだ若い頃、同じ味を出し切れなかった時のお話です。
同じ味を出し切れなかったのは、定電圧のバイポーラ電源でした。バイポーラ電源は両極性の電源ですから、電流を供給するだけでなく、吸い込むことも出来ます。電源ですから、仕様としては、使用電圧/電流範囲、周波数応答特性、リップル/変動などの特性、保護機能、操作機能についてお客様と打ち合わせして設計を進めていきます。このあたりまで決まっていれば、ほぼ九割方問題なく進められます。

設計が終わったら、部品を手配して組立配線を行っていきます。組立が終われば慎重に通電をして性能を確認していきます。性能の確認も決まった負荷状態での仕様の確認(負荷が一定なので静特性と言います)から、負荷が変動する状態での特性の確認(動特性や過渡特性といいます)まで行ったので、自信をもってお客様に送り出したことは言うまでもありません。1号機は、無事お客様に届けられ、特に問題なく使用されました。

1号機はお客様に気に入っていただけたようで、数年後、リピートオーダー(追加製作発注)を戴きました。それまで特に問題なく使用されていましたので、2号機も1号機と同じように部品を手配して組配・調整・動作確認を行い、データ上は特に何の問題もなくお客様に届けられました。

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