エンジニアコラム

chiba 千葉 祐樹

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電子回路に棲む見えない魔物

2017.11.27

電子回路に棲む見えない魔物

回路図上の線は「ただの線」ではありません

こんにちは。ソリューション開発課の千葉と申します。本コラムは、私が担当した製品での経験談です。
製品設計において回路図は重要(というかそれがないと始まらない・・・)ですが、完璧な回路図さえあれば、性能を満たした製品が作れるわけではない、というのが今回のお話の趣旨です。

規格改定にあわせて改造した製品が上手く動かない

私が担当した製品は電源変動試験をするための製品で、電源装置の出力に追加したスイッチをソフトウェアによってON/OFFさせることで、電圧を急瞬に変動させるという試験装置になります。
そもそもベースとなる電源装置にはソフトウェアで設定した通りに電圧を変動させる機能はあるものの、電源変動試験の一部規格に求められるような、急瞬に電圧を変動させるという動作には対応できませんでした。そこで、出力段に追加したスイッチをON/OFFさせることで、それを出来るようにしたわけです(図1)。

図1

この製品は、私が担当する以前から実績のあるもので、今回、規格の一部が改定されたため、顧客より改定された規格に対応した製品の要求がありました。規格の改定内容もさほど大きな改定でないという見込みがありましたので、実績のある製品を元に一部の回路構成を変更したのみで部品配置もほぼ以前のまま製作へと進みました。

数週間後、実際に製品が組み上がってきました。いざ電源を投入!
ところが、改定された規格に則って動作させるとスイッチOFF時のアンダーシュートが以前の(改造前の)製品より大きい等、波形が乱れる現象が発生。
原因の切り分けのために、試しに改定前の規格の測定条件にて動作させたところ、実力は以前の製品と同等であることがわかりました。

では、なぜ今回の測定条件で、以前の製品よりも大きなアンダーシュートとなったのか。

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