エンジニアコラム

akiyama_kazuo 秋山 一男

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工夫がない失敗は学びにならない

2018.03.05

工夫がない失敗は学びにならない

ロータリースイッチには二種類あるのを知ってたかな?

こんにちは。キクスイの時間旅行案内人、秋山です。もっとも私の場合は30年前専門ですが(爆)。
さてお題は「ロータリースイッチ」です。「セレクター」とも言われますね。指でノブを「カチカチ」と回すアナログチックなアレです。デジタル化が進んでいる昨今は、見かけることが少なくなりましたが、かつては様々な電気製品に使われていました。
代表的なのはテレビの選局チャンネルでしょう。「チャンネルを回す」という表現はここから来ました。チャンネル争いは兄弟げんかの定番で、力づくでノブを回しあった結果壊してしまい、親から大目玉なんてのはどこの家庭でも茶飯事でした。昭和のあるある話です。

さて、製品の操作パネルにはあまり使われなくなったロータリースイッチですが、治具(ジグ:製造作業の補助器具)や実験の部材としては手軽なのでまだまだ活用の場があります。で、若かりし私も、ロータリースイッチを使って検査用のセレクタを作ったことがありました。しかし「これはグッドアイデア」と思ったら「ありゃ?」となった事件が、今回のお話です。

DMMが足りない

いつものように30年位前のお話です。

私の属するチームは、お客様の仕様に合わせて直流安定化電源を設計、製作、供給をしていましたが、その当時の傾向として、電源の多出力化に対するご要求が増えていました。5出力とか7出力などです。そしてOEM電源が組みあがって動作確認という段階になると、出力電圧の計測用に出力数に合わせた台数のDMM(digital-multimeter)を揃えることになります。
評価装置を作業机に並べ、必要な配線を行います。OEM電源の入力側に交流安定化電源、OEM電源の各出力側には電子負荷装置とDMM。こちらは出力数の数だけ同様の装置がずらっと並ぶため、なかなか壮観です。またオシロスコープも用意します。

当時、OEM電源は2チームで開発を担当。各チームで1モデルあるいは2モデルを同時進行で開発していましたが、しばらくすると問題が発生しました。
「新しいOEM電源の動作確認をしたいのだが、DMMが足りない・・・」
そこでDMMの使用について「早い者勝ち」のような雰囲気が生まれて、一度手にしたDMMは引き続き使用するような予定を組み、常に手元に置いて確保というような状況が起きるようになってしまいました。これには参りました。「ごめん、しばらく空きがないなぁ」と先輩に言われればそれまでです。

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