エンジニアコラム

大塚 大塚 賢一

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エンジニアが大切にすべきこと_02

2019.05.13

エンジニアが大切にすべきこと

成長のための最強の武器

世の中には便利なものがたくさんあります。ひと昔なら一から作るしかなかったようなものが、百均ショップで手軽に買えたりします。生活の場面に「至れり尽くせり」といった物やサービスが溢れていますが、昨今の電子技術系エンジニアの仕事も同じ様相があります。

設計者なのに直せない

電圧を測りたければ、信号の増幅までもやってくれるADコンバータが、電源回路が必要なら、所望の入出力値をセットした電源モジュールが、それこそ「サクッ」と仕事をしてくれます。また、今では欠かすことができなくなったWi-Fi機能はどうでしょう? ちょっと前ならそのために一枚基板を起こす必要があった感じですが、いまならWi-Fiモジュールを基板にヒョイと置いてあげれば、Wi-Fi対応XX機が完成します。

でも・・・でもです。そこにはやはり落とし穴があります。そうです。便利な部品を利用して「サクッ」と作った製品は、うまく動かなかった時や故障した時に、ほぼ直せません。「えーっ? 設計者なのに直せないの?」って言われてしまうかもしれませんが、本当に直せないのです(私のことでもあります...)。理由はもうお分かりかもしれませんが、使用した部品やモジュールの動作原理を自分が分かっていないからです。そんなことが起きるようになったのは、ここ10年くらいのことです。

高機能部品やモジュールは10年以上前からありましたが、とにかく高価でした。使おうとしても先輩から「自分で組んだ方がぜんぜん安く出来るので自分で作って!」と一喝され、渋々オペアンプを幾つも組み合わせて設計していたことを思い出します。しかし、そうやって動かした回路は隅々まで動作原理を理解しているため、故障や不具合があってもあっという間に解決です。

ところがです。10年くらい前から、部品は高機能化するのに、価格は逆に下がるという「価格破壊」が進行しました。また部品を採用する設計者においては、今まで以上にたくさんの機能を開発製品に(しかも安く)搭載しなくてはならない一方で、開発期間はますます削られる方向(短納期)に。つまり今日の設計者は、高機能部品やモジュールを設計に取り入れないと、要求事項をクリアできない状況に追い込まれているわけです。

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