ソリューションノート

環境・新エネルギー

0 0

solution_12_大塚

2017.05.01

バッテリテストソリューション

電子負荷PLZ-5Wシリーズ インピーダンス測定機能

コロンブスが落ちてきた

開発のきっかけは?

<大塚>実はある時ふっと閃いたんです。それは昼休みに当社の電子負荷PLZシリーズの設計者と話をしていたときなんです。PLZはこれまでに様々な進化や拡張を遂げてきたシリーズでして、汎用目的ではそれまでのPLZ-4Wに最新のPLZ-5Wシリーズがラインアップに加わっています。この4Wから5Wシリーズへの進化の話をしていときです。
私としてはインピーダンス測定のことが頭にあったわけなんですけれども、実はPLZ-5Wシリーズがインピーダンス測定に必要な技術要件の多くを潜在的に持っている、と言うことに気がついたんです。簡単に言うとPLZ-5Wは高速電流シーケンス機能が備わっており、高速で任意な電流の引き込みが出来る。高分解能A/Dコンバータを積んでいて、高精度な電圧や電流測定能力があることなどです。インピーダンスを測るには、電池の負荷電流に交流分を重畳させてその時の電圧と(電圧に変換した)電流を同時に測定します。交流信号源としてファンクションジェネレータを、電圧を測るのに高精度なマルチメータなどを必要としたわけですが、PLZ-5Wにはそれらを肩代わりできる機能というか性能が備わっていたのです。
だとすれば、PLZ-5Wに少し手を入れれば単体で電池のインピーダンス測定に対応できるのではないか、我々もお客様も少ない負担でこれまでのソリューションに欠けていた部分を補うことができるぞ、というコロンブスの卵というかニュートンのリンゴみたいな、ふとした思いつきが開発の出発点でした。

<加々見>そこで、実際にPLZ-5Wに手を加えてテストしてみたところ、これなら出来そうだということがわかりました。大容量の電池では複数のセルをスタック(積み重ね)して、途中のセルのインピーダンスを測りたいと言うこともあるのですが、その場合に必要な同相除去能力などもクリアできる見通しが立ちました。
PLZ-5Wは大電流までのモデルがありますので、より大型の電池にも対応できることも魅力でした。
電池というのは満充電時と放電の終期とではインピーダンスが変化します。ですので、メーカさんとしては電池を定められた量放電させた状態でのデータも欲しいわけで、このために電子負荷が使われたりもします。そもそも、電池の基本とも言える充放電テストには電子負荷が不可欠ですので、電子負荷は電池メーカさんにとってマストなアイテムなんです。インピーダンス測定に電子負荷が必要だとしても、メーカさんの新たな負担にはなりません。

インピーダンス計測

それぞれの最適解へ

製品の機能拡大はユーザにとってはうれしいことです

<大塚>逡巡が無かったわけではありません。ある意味、燃料電池インピーダンスシステム(KFM2150)は社内競合しますし、PLZ-5Wに少し手を入れると言ってもファームウェアレベルまで踏み込んだ変更が必要でした。が、競合という面ではKFM2150は研究・開発向け、本機能は生産やメインテナンスなどの現場向けとして棲み分けが可能であって、現行ソリューションでカバーできなかった部分を補うものです。もうひとつのファームウェアに手を入れることは、社内の技術的な問題ですので私が頑張ればいい話でした。
実際のところ当面は工場オプションの形で供給することになります。いずれにしてもアプリケーションソフトとセットでご提供しますので、お客様は気にかけることはありません。具体的に言うと、お客様はアプリ上で測定する周波数点を指定するだけでインピーダンス対周波数の特性グラフが得られます。

<加々見>測定する値がミリΩオーダと低いこともあって、バッテリの端子部分や電流検出部分などの影響が結果を左右します。特にスタックされた大型電池などでは真の測定端と実際の測定端を太く短く結ぶのは現実として不可能なこともあります。そうしたことで困っておられるお客様もおられるので、検出の配線をスキャンして切り替えるマルチプレクサ/スイッチャなどの対応も考えています。

<大塚>お客様の中には今以上に高い周波数での測定等をご要望される方もいらっしゃいます。こうしたニーズを汲み取って、バッテリのインピーダンス測定に関する問題解決をトータルに考え、各種のソリューションをご提案していければと思っています。

本サイトの閲覧には会員登録(無料)が必要です。

会員登録はこちら

×