ソリューションノート

自動車電装

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solution_17_松本&&風見

2017.10.23

自動車電装系 テストソリューション

インテリジェント・バイポーラ電源 PBZシリーズ 【 ピーク電流6倍対応モデル 】

高速ピーク電流対応技術

6倍ものピークに耐えるのは簡単では無いはずです

<風見>実は私共試験用電源メーカにとって一時的な大電流への対応というのは、際だって目新しいことではなく昔からあった課題なんです。直流電源もそうですが交流電源などでも、負荷となる電子機器のインラッシュ(電源投入時の突発的大電流)はけっこう大きいからです。なので、ある程度の技術の蓄積というか、何をやれば良いかという知見は持ち合わせていました。ですが、先にお話ししたように、既存の電源は強力な保護回路によって過大な電流を抑えています。大きなピーク電流を許容するということはそれらの保護とは相反する動作ですので、どんなピークをどのくらい許容するのか保護回路との兼ね合いと言いますか、如何にして保護を安全に解除するかというのは当然ながらひとつのポイントでした。

<松本>今回はさらにもうひとつ大きな課題のクリアが必要でした。それはスピードへの対応です。PBZシリーズはバイポーラかつ高速応答というのが特長なわけで電源の過渡状態試験用には外せないメリットなんです。この優れた応答性を維持したまま安定した定電圧動作をさせるというのが実は難しい。端的には高速/広帯域性を維持した帰還とそのためのセンシングなんですけれども、こうした部分は技術とノウハウの塊なんです。実際に開発時間の内の多くはこの問題解決に費やされました。

立上り波形

お客様に報いるソリューション

開発を果たした今、思うことは

<松本>今だから言えるのですが、今回の開発の話が来た当初、私としては「できっこない」と思っていました。お話しを頂いた当初は要求仕様が漠然としていたということもありますが、私としても勝手な思い込みがありました。それが、何度もやり取りしていく中でお客様が求めている真の要求みたいなものを見極めることができまして、「それならできるぞ」という気持ちに変わりました。単に6倍のピークといってもその電流形状などはいろいろ考えられるわけで、当初は私共の想定とお客様が考えておられた内容とに喰い違いがあった訳なんです。そうした綾がお話しを進めていく中でだんだんと解けていき、それからは技術課題のクリアについてもきちんとした方向性のある開発ができたと思っています。

<風見>私共計測器のユーザの多くは研究・開発・生産に係わっておられる方々です。当然ながら秘匿性の高い部分が多く、問題を抱えていたとしても詳細までお話し頂けたり、実際の現場で確認させて頂けたりするチャンスは意外と少ないものなんです。
そうした中にあって今回の開発ではお客様からの情報提供も多く、お互いに腹を割ったお話しができたことが成功の鍵だったと思います。

<松本>今回、お客様には開発完了まで時間をいただきました。待っていただけたのも良好なコミュニケーションのおかげだったわけですが、私としては何としてもお客様に報いたいという気持ちでいます。因みに、この開発で浮き彫りになった負荷の容量性負荷電流の定常値とピーク値の比率増大というのは、自動車に限ったことでは無く、他の電子機器にも共通するものと考えています。開発のベースを標準品であるPBZシリーズとしたのも他のアプリケーションへの応用を考えれば結果的に正解でした。

<風見>私も今回の開発は「言われたものを作りました」という感じは無くて、お客様と共に作ったという気持ちが強く残りました。このことはこれからも大事にしていきたいと思っています。 あと、ちょっと違うかもしれませんが、PBZというのはアナログのリニアアンプでサイズや重量それに電源効率なんかは時代の要求と合わなくなってきているところがありまして、個人的にはこれをスイッチング方式のアンプに代える技術なんかもマスターしたいなと考えています。

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